皆さんこんにちは!
今回はAmazonシアトル本社で勤務されている、鵜飼勇至さんのインタビュー第2弾です!!
まずは簡単に前回のおさらいから・・・・・
前回の記事はこちらです↓↓
さて今回は、さらに深いお話をお伺いしていきます!
目次
実際にアメリカで働くのには何が必要?
ビザです。
日本人がアメリカの企業でビザを取って働くのって非常に難しいんですよ。現地企業で働くなら、H1-B ビザ(アメリカ就労ビザ)を取ることになるのですが、
①4月初めに登録開始
②人数が埋まると登録締め切り
③そこから抽選。(倍率4、5倍)
この①②③を経て抽選が通らないと申請すらできないんですよ。
たとえ会社にビザを取るサポートをしてもらったとしても運。実際にビザが通ったとして働き始めることはできるのがその半年後(10月~11月)だから、
時間もかかって、働けるのかわからない人を、企業側も取りにくいですよね。
アメリカで修士とっている人、もしくは学生できてOPTをとってそこからビザ申請すると比較的通りやすくなるんですが、これも結局H1Bビザなので運なのです。
詳しくは、鵜飼さんがブログにて、詳しく解説されています・・
「アメリカ赴任」これが現地で働くための1番大きなゲートだ。
実は、そのルートがいちばんおすすめです。
日本の会社入って、アメリカ赴任をして、グリーンカードを狙う。これが一番簡単だと思います。
ただし、日本から赴任できた場合、そのビザは会社に紐づいているので、職を移れないんですね。
このように、日本人はビザをとる難しさを甘くみているが、実際はとても難しい。
・・・英語はなんとかなるんです、ビザが本当にきつい。
外資?日系?どちらの海外赴任を狙う?
そしてそうなると、外資系企業よりも日系企業のほうがいいです。
外資系の会社の日本支社がある理由のほとんどは、日本の顧客に対応するためなので、海外の支社にはすでに人はいっぱいいるし、その人たちはそもそも英語話せますよね。
すると意外と海外にいく機会がないので、日本企業でアメリカにブランチを持つような企業(海外展開を頑張っているような企業)を選ぶのがおすすめです。
※ビザの取得は個別の状況によるため、必ず専門の弁護士に相談してください。最近もビザに関するアメリカの法律が変更されました。最新情報はUSCISに確認を取ってください。
やっぱり英語は勉強しておいてよかった
学生時代は海外志向はなかったんですが、英語は勉強していました。
大学時代に英語ができると給料に差がつく!という記事を雑誌で立ち読みしまして、
そのときは田舎から出てきたピュアな大学生だったので、そこで頑張ろうと思いました(笑)
様々な方法で頑張りました。
鵜飼さんのブログを拝見させていただいて、英語学習の方法の記事は大変参考になりました。みなさんもぜひチェックしてください!
(新卒で入った)某外資コンサルでは外資にも関わらず英語は使わなかったです。同僚にTOEIC300点台の人がいたりして・・(笑)
海外出張へ行くのは英語が本当に堪能な社員だから、当時自分にはほとんど機会が回ってこなかったですね。1〜2回アメリカ出張があったぐらいでしょうか。
でも、でも、英語学習を続けていたおかげでこっち(アメリカ)に来られて、幸せに暮らせているから結果的にはよかったと思っています。
「英語力」「内向き志向」が原因で海外に飛び出せない優秀な日本人
そうだと思います。例えばシアトルにいるインド人エンジニアの多くは特別優秀な訳ではなく、英語力が堪能なことがアドバンテージなんです。
実際に僕の周りにいるエンジニアたちも日本のエンジニアに比べてレベルが特別高い訳ではない。
そして、スキルレベルが一緒だとしても、日本人のほうが一生懸命働く。
時間にしても、こっちの人が5~6時間のところを日本人は倍働きますよね。
アメリカはプラットフォームを作って標準を作るのがうまいんですよ。
日本はというと、基本的に国内向けのプラットフォームを作りがちで、国内最適を求めてしまう。
世界を見ないから、世界的なシェアに食い込んで行けない。例えば「ガラケー」なんかもそうですね。
だから、日本で働く際もはみなさんに世界基準でものを見てほしいと思います。
これからもアメリカで働きたい
当分はそのつもりです。子供にも英語を覚えて欲しい。自分が苦労したので。
今、3歳と1歳なんですが、日本語と英語のバイリンガルになる子どもたちがうらやましいです(笑)。
ワークスケジュールについても、こっちに来てから早く帰りたいと思うようになりました。
前職のITベンチャーで勤務していて、日本からカリフォルニアの支社とスカイプ会議するときの話なんですけど、なぜか会議の時間をカリフォルニアの時間に合わせるんですよ。
向こうが5時に帰りたいからって、なんで僕たちが朝の7時とか8時に会社に来なくちゃいけないんだって思ってました。5時に帰るなんて、中学生かよって(笑)
でも、実際こっちにきてみると、やっぱり僕も早く帰りたくなっちゃいましたね(笑)
お家が広いこと。そしてシアトルの自然が身近なこと。自宅が山のほうにあるので、お庭にリスとかウサギとか来るのがいいです。
日本の物価が安く、ご飯が美味しいのも恋しいですけどね。
あと、なんといっても日本では日本語が話せるので(笑)。これは、僕が「もっとアメリカで働く日本人が増えたらいいな」と思う理由の一つです。
シアトルにいるインド人エンジニアの方のように、その国出身の人口が多かったらそのコミュニティがあって、おいしいご飯屋さんもあるじゃないですか。
シアトルにある日本料理屋さんって、完全な日本料理じゃないですよね。「TERIYAKI」ってとりあえず書いてるだけ、みたいな。もっと日本人が増えれば、おいしいご飯屋さんができるのにって思います。
環境を変えれば、人生が変わる
環境によって人生は変わります。
僕はコンサル時代はすごい会社からの評価が低かったんです。でも、環境を変えてみて転職してみたらそこではかなり高く評価してもらえて・・・
環境によって評価されることって違うから、今の環境で正当に評価されていない、今楽しくないな、今の自分好きじゃないなって感じたら、全然環境って変えられるんでためらわずに行動した方が良い。
その中の一つの選択肢として海外も入れられるといいと思います。
日本で当たり前と思っている事って、実は当たり前じゃないから。海外に出て外から見ないとわからないこともたくさんあります。
そうやっていろんなやり方や価値観を知った上で、自分にとって一番しっくり来る働き方や生き方が選べたらいいんじゃないかなって思います。
執筆者考察
私自身もアメリカでインターンシップをしてみて、アメリカのラフなところっていいな、早くおうちに帰って家族との時間を過ごすカルチャーっていいなと思っていましたが、ビザを取得することがこんなにも長い道のりだとは知りませんでした。だからこそ、今回教えていただいた、ビザ取得の現実やそのおすすめルートは海外就業を考えるうえで非常に参考になりました!
また、日本で就職活動などをしていると、その会社に採用してもらったか否かで自分の存在を肯定・否定されているような気分になるときがありました。だからこそ、環境によって人の評価基準は変わる、という鵜飼さんのメッセージは多くの日本の若者の心に届くのではないかなと思いました。
鵜飼さんにシアトルでお会いできてよかったです、貴重なお話をありがとうございました!!!
鵜飼さんの働くAmazonの面接はどんなものなのか、英語学習、海外就業体験についてなど、より詳しく知りたい方は、ぜひブログにもアクセスしてみてください!
最新記事はこちらです。
こちらの記事ではLinkedInについて鵜飼さんのご意見をいただきました!
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執筆者情報
村上明日香
立命館大学政策科学部4回生を休学してアメリカで留学中。大阪生まれ大阪育ち。日本でスタートアップの人事・webマーケティングの長期インターンを経験し、渡米してシアトル周辺のビジネスを勉強中。絶望的な足腰の弱さだが好きなことはダンス。現在ダンスサークルの立ち上げに奮闘中。