シアトルから宇宙資源を狙う「Planetary Resources」

どうもこんにちは!ユーマです!今回はシアトルに拠点を構える宇宙スタートアップについて調べてみました!年末年始は宇宙に関わるニュースをたくさん目にしました。ispaceの超大型資金調達に始まり、金井さん搭乗のソユーズ打ち上げ、SpaceXドラゴンのISSからの帰還や、先日のJAXAによるイプシロン打ち上げ成功などなど。

連日メディアに取り上げられている宇宙開発ですが、なんとシアトルにもつい先日衛星の軌道投入に成功したスタートアップがあるんです!(これについてのニュースはこちら。残念ながら日本のメディアでは報道されていませんでした!)

 

シアトルから宇宙資源を狙う「Planetary Resources」

先日、衛星の軌道投入に成功したシアトルのスタートアップというのが、Planetary Resourcesです。

同社は、2009年の1月にArkyd Astronauticsとして設立され、その後2012年に現在のPlanetary Resourcesに改名されました。

このPlanetary Resourcesはただの企業じゃありません。同社は壮大なビジョンを掲げ、スタートアップでありながらなんと世界で初めて商業目的の深宇宙探査計画に乗り出した企業なのです!

 

Expand Earth’s Natural Resource Basis

Planetary Resourcesが掲げるビジョンは「Expand Earth’s Natural Resource Basis」つまり、「地球の天然資源を拡大する」ことです!

このビジョンを達成するべく、同社は小惑星での鉱物資源の採掘を最終的な目標とし、まずは小惑星からの水資源の採取に取り組んでいます。

 

水資源の重要性

Planetary resourcesは、宇宙空間にて水を生命維持の目的だけでなく、推進燃料として利用しようとしています。水分子を水素と酸素に分解することで高効率の燃料を生成することができるそう。これを利用して宇宙に燃料補給所を設置できれば、人類はこれまでより遥か遠くの宇宙を探索することが可能になると期待されています。

またこれ以外にも、衛生面や、食料の生産、呼吸のための酸素の生成、放射線の遮断などに利用される水資源を、すべて地球から輸送しないといけないことは、人類の宇宙開発にとって大きな障害となっているそうです。しかし、水資源を宇宙で採取することによって、ロケットの積載量を大幅に増やすことができると同社は主張しています。

 

小惑星の可能性

地球と同じような軌道で太陽の周りを回っている小惑星の数は16,000を超えると言われています。さらに、それらの小惑星にはおよそ2兆トンもの水の存在が明らかになっています。また、同社によれば、地球近辺の小惑星には月よりも簡単にアクセスできるそうです。

これらの理由から、Planetary Resourcesは、水資源が豊富で、できるだけ地球に近い小惑星をターゲットにしようとしています。

 

小惑星採掘計画

Planetary Resourcesは、小惑星での鉱物資源の採掘という目標を達成するために、長期の計画に基づいてプロジェクトに取り組んでいます。

同社が開発する衛星「Arkyd-100」

最初のステップでは、独自の衛星を用いて、地球近辺の小惑星の中から最も適したターゲットを見つけ出すための調査と分析を行います。この調査のために、同社は優れた観測能力を備えた小型の宇宙望遠鏡のような衛星を開発しています。つい先日、軌道に投入された衛星は、これの試験衛星のようです。

次のステップでは、ターゲットとなる小惑星の詳細なマップを作成し、そこにサンプルを採取・調査するための探査機を送り込むことを計画しています。

そして最後のステップとしては、その小惑星に、完全に自動化された採掘システムを構築し、そこから得られた資源を様々な場所に輸送することを考えているようです。

とは言うものの、同社によれば、最も適したターゲットを見つける段階だけでも10年はかかるそうです。

Planetery Resources のホームページより

 

Planetary Resourcesのこれまで

テスト衛星「Arkyd-3」

Planetary Resourcesが初めて衛星の打ち上げを発表したのは2014年の初めでした。打ち上げを発表された衛星は、同社の小型宇宙望遠鏡衛星「Arkyd-100」の技術テストを目的としたテスト衛星「Arkyd-3」でした。この衛星は、2014年秋に打ち上げられましたが、打ち上げ時の事故で破壊されてしまいました。

2015年7月、打ち上げ事故で破壊されてしまった「Arkyd-3」のリベンジとして、テスト衛星「Arkyd 3 Reflight」が打ち上げられ、見事地球軌道への投入に成功しました。

2016年5月には、「Arkyd-100」を10機使用した地球観測システム「Ceres」の配備を行うとして、テンセントやGoogle創業者のラリー・ペイジから2,110万ドル(約23億ドル)の資金調達を実施しました。

さらに、同年の11月には、小惑星の資源をその採掘者のものとする新しい法律を制定したばかりのルクセンブルク政府から2,500万ユーロ(およそ34億円)の投資を受けました。Planetary Resourcesによれば、この資金は最初の小惑星探査ミッションの際の打ち上げに使われるとのこと。

テスト衛星「Arkyd-6」

そしてつい先日、同社は2度目の衛星打ち上げに成功しました。打ち上げられたのは「Arkyd 3 Reflight」の2倍の大きさをもつテスト衛星「Arkyd-6」で、インドのポーラーサテライトロケットによって軌道に投入されました。

 

このように、予定から遅れることはありながらも、壮大なビジョンの達成に向けて着実に進み続けるPlanetary Resources。

2020年には、一度のロケット打ち上げで複数の衛星を宇宙に送り出し、それぞれのターゲットとなる小惑星からデータとサンプルを採取することを計画しているそうです。

 

調べてみて…

 

ゆうま

記事でも少し触れましたが、宇宙大国を目指すルクセンブルグは宇宙関連の法整備を進めており、小惑星から採取された資源の権利をその採掘者に与えるという法律を制定しました。しかし、2015年にはすでにアメリカで、「営利目的での宇宙資源の利用を米国の市民や企業に認める」とする宇宙法が上院で可決されています。さらに、SpaceXやBlue Originなどがもたらした、宇宙輸送の低価格化とも合わせて、今後さらに多くの企業が宇宙資源の獲得を狙い出すかもしれません。宇宙でまさにゴールドラッシュのようなことが起こるかもしれませんね!

日本の宇宙ベンチャーは数こそ少ないものの、無人ロケットや有人ロケット、衛星の製造や運用、月探査など、幅広い領域に存在していると言われています!が、小惑星探査に取り組んでいる企業は聞いたことがありません!他国に宇宙資源を独占されないためにも、日本からも小惑星探査を行うスタートアップが生まれればいいなと思います!

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