シアトルの起業家のアイデア実験場「Pioneer Square Labs」

どうも、りょうです!現在、シアトルのスタートアップでインターンとして働かせてもらっていまして、毎日が勉強の連続です!手取り足取り仕事を教えてもらえるという環境ではないので、とにかく小さいことでも自分なりにできることを考えて提案していくという感じで、非常にタフですが面白いです!ということで、今回はシアトルのスタートアップ事情に関して、面白いことを見つけたので紹介していきたいと思います!

日本企業のスタートアップ投資額が増加するものの、米中の背中は遠く。

大企業、スタートアップ投資5年で27倍ーー米中勢との差大きく。

コーポレート・ベンチャー・キャピタル(CVC)を通じたスタートアップ投資は、海外企業が先行する。
米調査会社CBインサイツによると米国企業のCVC投資額(2016年)は167億ドル(約1兆9000億円)に達する。中国企業は30億ドル(約3400億円)。日本企業はインド(約452億円)をやや上回る程度で、米中勢との差は大きい。

米国では、製品化まで多額の資金が必要な医療分野などで、大企業への売却を前提にして創業するスタートアップも多い。ゼネラル・エレクトリック(GE)やインテルなどの大企業は、スタートアップ投資を新製品や新サービス開発の手段として活用している。CVCを通じてスタートアップに少額出資した後、有望と見込んだ企業への出資比率を高めたり、買収したりする。

日本のCVCも、スタートアップへの出資比率が20%未満にとどまる例が多い。CVC投資の増加で、大企業によるスタートアップのM&A(合併・買収)が増える可能性もある。レコフによると日本企業が関わったスタートアップへのM&A(出資を含む)は17年に880件と前年から倍増しCVCが関わった案件は全体の約20%を占める。

日本経済新聞 2018年1月13日 朝刊 「大企業、スタートアップ投資5年で27倍ーー米中勢との差大きく

トヨタがシリコンバレーに設立したCVC「Toyota AI Ventures」

文中に出てくる、CVCとは「Corporate Venture Capital」の略で「事業会社がスタートアップ企業に投資するために設立したファンドや子会社」を指すそうです。ちなみに、企業だけでなく大学もベンチャーキャピタルを設立したりしています!一番大規模なのが東大のVCで、他にも京大慶応もVCを設立しているんです!

さて、日本企業によるスタートアップへの投資額が5年で27倍になったとのことです。記事によると、大企業が自前主義から脱却して、スタートアップの買収によるイノベーションを推進することになったのが背景らしいです!変化が生まれてきているのは非常に嬉しいことですね!

一点注意しなければならないのが、約700億円のうち、国内向けの投資は半分程度だということです。あとは、海外のスタートアップへの投資なんです!「日本もスタートアップの時代だ!」とぬか喜びすることはできなさそうですね。

そして!それ以上に気になるのが、アメリカや中国との差です。なんとアメリカの企業は年間約2兆円もスタートアップに投資しているんです。アメリカとの差は開くものの、中国も年間約3500億円をスタートアップに投資しています。あくまで投資額の比較でしかないですが、依然としてスタートアップ文化にはかなりの差がありそうですね。

アメリカの2兆円ってなんなんだよって感じですよね笑。めっちゃ余談ですが、日本のアニメ業界の市場規模が約2兆円程度だそうです。

そんなわけでアメリカはスタートアップ投資が尋常じゃないくらい盛んなわけです。なかでも、僕が住んでいるシアトルはスタートアップ都市として注目が集まることが多い場所です。

今回はそんなシアトルで、ユニークな方法で起業家とスタートアップ支援を行なっている「Pioneer Square Labs」をご紹介します。

起業家のアイデアの実現を助ける、精鋭集団「Pioneer Square Labs」

Pioneer Square Labsからスピンアウトした、移民問題解決に取り組むスタートアップ

Pioneer Square Labsは、2015年にシアトルで設立された企業で、主に起業家のアイデア実現の支援を行なっています。今月18日には、複数のVCとエンジェル投資家から1500万ドル(約15億円)もの資金を調達した、ホットな企業です!AmazonのCEO、ジェフベゾスも支援しているようです!

起業家を助けるって、結構普通じゃん!と感じるかもしれませんが、その「方法」がユニークなんです!

まずは、起業家がPioneer Square Labsにビジネスのアイデアを持ち込みます。あくまで「アイデアの段階」であり、会社が出来上がってたり、メンバーが集まっている必要もありません。ここが、従来のVCなどと異なる点ですね!

そして、ここから!Pioneer Square Labsのメンバーが協力して、4ヶ月程度でアイデアを形にして、本当に通用するアイデアかどうかを試します。ここで協力してくれるLabsのメンバーが、えげつないんです!シアトル界隈の著名な起業家や凄腕エンジニア、ハーバードMBAホルダーなど、様々な分野のエキスパートがアイデアの実現をサポートしてくれるんです。

4ヶ月の実験を通して、見込みがあるビジネスだと判断すれば、そのままLabsのサポートを受けつつ、会社を設立することができます。一方で、ここで通用しないビジネスだという判断を受けたら、その時点でサポートが終了します。

驚くことに設立から2年で100近くのアイデアが持ち込まれたそうです。一方で、最終的に企業としてスピンアウトできたのは、9つだけだそうです。なかなか厳しい世界ですね…。

スピンアウトしたスタートアップの1つが「Boundless」です。この企業は、「米国に住む移民の、結婚によるグリーンカード取得をサポートする」というユニークなビジネスを展開しています。グリーンカードとは、アメリカの永住権のことです。実はこれを取得するためには、めちゃくちゃな煩雑なプロセスを経なきゃいけなくて、すごく時間もかかるそうなんです。しかも、これを法律のプロに頼もうとすると、すごいお金がかかるそうなんです。

Boundlessは、安価で簡単に、そして迅速にグリーンカードを取得できるサービスを提供して、この問題を解決しようとしているんです!アメリカでは移民に関する議論がまさに盛り上がっているところなので、かなりホットな領域ですよね。すごく勉強になります。

といった具合で、社会に変革をもたらすような企業が、Pioneer Square Labsからスピンアウトしているようです!これからも注目しとかなきゃですね!

まとめ

このPioneer Square Labsですが、日本語で解説している記事が一つもありませんでした。まだ創設から2年しか経っていないので、見つけるのも大変なのかもしれません。が、僕たちが和訳して発信しているシアトルのメディアGeekWireでは、頻繁に話題に取り上げられています。

勝手な想像ですが、やっぱり日本だと最先端のイメージはシリコンバレーで、シアトルや他の都市のチェックがまだ追いついていないのかなぁと感じました!イノベーション都市シアトルの最新情報をチェックしたかったから、GeekWireを要チェックです!

日本語でPioneer Square Labsのことを記事にしたのが、自分が最初だと思うとかなり気持ちいいです!笑

これからもシアトルに住んでいるからこそ発信できる、価値ある情報を発信していけたらと思います!

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