仮想通貨を扱う企業をスタートアップ界の重鎮が設立【GeekWire】

前事業をIBM社に売ったシアトルスタートアップ界のベテラン、ジェシー・プラウドマン氏が暗号通貨を扱う新会社を公開した。

BY JOHN COOK on January 24, 2018 at 7:00 am

シアトルの起業家、ジェシー・プラウドマンが新しい暗号通貨のスタートアップを立ち上げるため、最近IBM社を辞めた。彼はこの新構想について詳細を語っている。

神話上のフクロウStrixにちなみ、6人のメンバーによるこのスタートアップ企業はStrix Leviathan社と呼ばれている。由来となったフクロウは「常に観察し、常に聞き耳を立てている」と言われ、Leviathanは8本の脚と大きな脳みそを持つ海のモンスターだ。

この企業が取り組んでゆくのは、複雑だが注目の集まるテクノロジー分野である。組織間の暗号通貨取引を支援するというものだ。彼らは自社のソフトウェアのプラットフォームが「自動取引に最適な環境を作るために、人工知能や機械学習、独自のアルゴリズムを使用したデータ取得エンジンと注文実行」を結びつけるものだと説明した。

暗号通貨
暗号技術を用いて安全性を確保し、発行の統制をしている仮想通貨。最近よく聞くビットコインは、暗号通貨の一種!
アルゴリズム
ある特定の目的をより効率的に達成するために定式化された処理手順。(引用元リンク
「ここ数週間が証明しているように、暗号通貨の市場価値は大きく変動するものだ。」とプラウドマン氏は述べている。「暗号通貨市場はこの変動性に対し、自動化とアルゴリズムを使った対処法が欠けている。Strix Leviathan社はこの問題を解決してきた。」

暗号通貨はスタートアップ界で未だに人気だが、比較的誤解の多い分野でもある。PitchBookによれば、過去2年間で1社でも暗号通貨のスタートアップとの取引を行った米国のベンチャー資本投資家は179人に及ぶ。

プラウドマン氏はシアトルのスタートアップ界ではよく知られた人物だ。彼は過去にクラウドコンピューティングの会社Blue Boxを立ち上げ、2016年にIBM社へ売っている。彼はIBM社にて抜群に優れたエンジニアとして勤めた。また、過去に若手起業家の年間最優秀者に選ばれたほか、GeekWireアワードにてフラッシュマーケティング賞に輝いた。

フラッシュマーケティング
Webマーケティング手法の一種で、期間限定で、割引価格などの特典が付いた商品を販売する方式のことである。特に、クーポンを販売する共同購入サービスを指すことが多い。(引用元リンク

プラウドマン氏の話によれば、今回の新たなスタートアップは彼のポケットマネーから資金を出しているが、数ヶ月後には同じ額の融資が得られるよう計画中だ。彼はGeekWireへのメールにて、現在暗号通貨は「初期段階」であり、投資家にとって保持することは相変わらず難しいと述べた。

「機関投資家にとって取引基盤はかなり未熟な状態だ。」と彼は言う。「この取引基盤がより多くの投資家に開かれるにつれ、資産価格へ強い影響を及ぼすようになるだろう。現在見られる急激な価格変動は市場の未熟さを示す一部であり、ここ数週間で起こった価格調整は間違いなく市場の自然で有益な一部である。今まで私たちが発展させてきたテクノロジーのプラットフォームは、起業家がこの変動性から価値を得られるよう支援する計画なのだ。」

 機関投資家
大量の資金を使って株式や債券で運用を行う大口投資家のこと。(引用元リンク

(2018年1月24日『Seattle startup vet Jesse Proudman, who sold last venture to IBM, unveils new cryptocurrency company Strix Leviathan』より全文和訳)

本日のニッチな英単語

cryptocurrency
暗号通貨

英語ではvirtual currency(仮想通貨)よりもcryptocurrency(暗号通貨)という単語の方がよく使われるみたいです。

最近流行りの仮想通貨ですが、この記事内でも触れられているようにセキュリティや取引基盤の面で問題は山積みです。新しいサービスゆえに、取引を支える技術の活用が追いついていない印象を受けます。今こそスタートアップの出番ですね!

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