みなさん、「屋内測位」はご存知ですか?
精度の向上が進む屋外の位置情報サービス。一方で、建物の中ではどうなのでしょうか。よく迷子になる方、必見です。
自動運転車が車線の真ん中を走れるようになりました!
準天頂衛星「みちびき」から受信する精度の高い位置情報を使った業界初の自動運転の様子を17日、三菱電機が公開した。常に日本の上空にある「みちびき」を使えば、位置情報の誤差が数センチにまで縮まる。政府がめざす自動運転の普及に向けた一歩となりそうだ。
兵庫県赤穂市にある同社のテストコースで同日、「みちびき」の信号を受ける実験車「xAUTO(エックスオート)」の走りが披露された。通常のGPS(全地球測位システム)とあわせて「みちびき」から受信すると、車はひょうたん形のコースに沿って道の真ん中を走り、障害物で幅を縮めた場所でもまっすぐにすり抜けた。誤差の大きいGPSだけでは、こうはいかないという。
政府は今月10日に4機目の「みちびき」を打ち上げており、実際の測位システムの運用は来年4月から始まる予定。三菱電機は今後、国内外の自動車メーカーに自動運転システムの採用を働きかけ、2020年の実用化をめざすという。
(朝日新聞DIGITAL 2017年10月22日 「自動運転、障害物すり抜けた 衛星「みちびき」活用」より)
準天頂衛星「みちびき」からの位置情報を使った、三菱電機による自動運転のテストで、車は道路の真ん中を走り、障害物をすり抜けることができたとのこと。
いやぁ素晴らしい。どうやら自動運転は車線の真ん中を走り続けるほどの正確さを身につけたようです。人間が運転していても、気がついたら道路の右や左に寄っていってしまいますよね。
10月10日に「みちびき」の4号機が打ち上げられたことで、高層ビルが立ち並ぶ都市部の多い日本でも精度の高い測位が可能になりました。GPSでは数十メートルある測位の誤差を最大で数センチメートルにまで縮められると言われており、自動運転車に対しては、静止中で6センチ、走行中でも12センチにまで縮められるらしいです。
現在運用されている30機ほどの測位衛星からなるGPSに対して、日本の真上を通る「みちびき」を追加することで、その精度を高めているようですね。
しかしながら、これはあくまでも「屋外」の話です。GPSは基本的にGPSの電波が届かない屋内では使えません。鉄筋造りの建物ではまず使えないみたいです。スマホでは、携帯回線やWi-Fiの電波の強さを測ることで携帯通信局やWi-Fiアクセスポイントからの距離を測定し、そのスマホの位置が測定されているようです。が、もちろんその精度はGPSに比べてかなり劣ります。
じゃあ屋内で迷子になったらどうすんの?ってか屋外よりも建物の中で迷子になることの方が多くね!?(ぼくは未だによく迷子になります。)
GPSの精度が高まるのは素晴らしいけど、屋内測位の精度は一体どうなっとるんじゃぁぁい!
最新技術を集約!まさに屋内版のGPS!「Nextome」
Nextomeは、正確な屋内測位サービスとそれを用いたナビゲーションアプリを手がける、ドイツのベルリンで生まれたスタートアップ企業です。
同社による屋内測位では、iOSとAndroidで利用可能なBluetooth通信が用いられており、ほぼ全てのスマートフォンで位置情報の測定が可能になっています。
Nextomeの一番の特徴は、複数の最新技術が融合されているところにあります。人工知能を用いて、壁やモノによって干渉されたBluetooth信号を除去し、正しい信号のみから正確な位置を計算する技術や、スマホに搭載されている多数のセンサーからユーザーの動きを計算し、位置を把握する技術などが同時に利用されており、誤差約1メートルという屋内測位としては非常に高い精度を実現しています。
また、ユーザーが屋内から屋外に移動した際には自動でGoogleマップに切り替えてくれるというユニークな機能も備えているようです。
「屋内測位」が新たなトレンドに!?
ぼくが知らなかっただけで、世界では屋内の測位精度も着実に高められていました。
とは言うものの、測位衛星による測位精度の向上が進み、googleマップのような屋外での位置情報サービスが頻繁に利用されているのに対して、「Nextome」のような屋内用の位置情報サービスはまだ少ないようです。
しかしながら、従業員配置の最適化や商業施設内のナビゲーションに屋内測位技術が必要となることから、その需要は近年高まってきており、2021年には屋内測位サービスの市場規模は約2.6兆円にもなると予想されています。
ニュースには、GPSによる測位精度の向上が自動運転の普及を進めうるとありましたが、屋内測位の精度が向上すれば、屋内で利用される商業ロボットの開発が進むかもしれませんね!
「屋内測位」要チェックや!
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