元Amazonの社員たちが旅行をよりよくするためのサービス、Wanderlust Societyをスタート【GeekWire】

GeekWire 元Amazonの社員たちが創る、新しい旅行のかたちとは

左からSean Vegeler、Jeff Topham、Andrej Gregov、Jana Kleitsch

大手IT企業の個人向けチームでおすすめに関するスキルを磨いた元Amazon社員たちが旅行の計画に特化したソフトウェア会社Wanderlust Society と共に新しい事業に取り組んでいます。

現在β版であるWanderlust Society では利用者が友達の旅行からひらめきを得たり、インターネット上のどこからでもアイデアを見つけたり、地図で目的地を表示できることなどを目的としています。

Amazonでユーザーエクスペリンスデザイナーとして9年間働き2009年に退職したJava Kleitsch氏 は共同設立者でもありWanderlust Society のCEOでもあります。Java KleitschはかつてBridalnetというウェブサイトを設立しました。これは現在売却されWedding Channel というウェブサイトになっています。

Jana Kleitsch、Wanderlust Societyの共同設立者兼CEO

Kleitsch はWanderlust Society のビジョンを二年間にわたり大きくし続けています。Jeff TophamはCTOを務めておりかつてはAmazon Goの小売店部門でのモバイルディベロップメントマネージャーでした。

Andrej Gregovは製品部門の責任者をAmazonで8年以上勤め、IMDb.comという彼が立ち上げたウェブサイトでは最初のモバイルアプリを作りました。

KleitschはWanderlust Society の初期段階での思いつきについて以下のように述べています。『私はGoogle で検索しトリップアドバイザーにたどり着きいろいろ見てみたがその場所に私が行くべきかを判断することはできませんでした。』『私はオンラインのレビューを信頼することができなかったしもっと他に情報があるように感じていました。』

彼女がワシントン州で海岸を見ようと計画していたとき、その旅行のある特定の部分に少し違和感を感じていました。そんなときに彼女の隣人がある場所に行くように言いました。この決定こそネット上の行き当たりばったりなお勧めにだけ基づいていない決定と言えます。

『私の友人はそこを私に勧めてくれた上に私は彼女を信用していたので余計な時間がかかってもその場所に行くことにしました。実際私はそれをできて非常に嬉しかったのです。』『そしてこれは「オンラインで進められている実体験をどうすれば模倣できるのか?」という考え方です。』

Wanderlust Societyのスクリーンショット

目標はあなたのような他の人たちが言った旅行を見つけることです。Pinterestのような審美的なデザインで、アイデアやひらめきが集められて食べ物、飲み物、宿、お店などラベル付けがされています。

現在約200人のユーザーがいるβ版のWanderlust Society は人々がどこに行きたいのか、どこにいたのかを記録し、地図上のアイデアを視覚的に見ることを助ける旅行計画ツールです。応答性がよく作られているのでデスクトップ、タブレット、スマートフォンで利用することができます。このように作られている理由はほとんどの人がデスクトップを使い旅行の計画を立てているからです。

データが集まるにつれてこのプロダクトはよりよくなって行きます

「あなたが実際の旅行の計画を記録できればフィルタリング機能を使うことであなたのものと似ている旅行を発見しそれをおすすめすることができます。」

「人々にもっとこのツールを使ってもらえれば次の段階で私たちはおすすめを提示できるようになりひらめきを得ることができるようになります。」

Wanderlust Societyのスクリーンショット

クロームの拡張機能を使用すれば他のサイトのアイデアをWanderlust Societyに直接ドロップ
することができ、それらのURLから画像イメージをくりぬくことができる。実際にサイトではGoogleとFlickrの画像を組み合わせて使用しています。

「旅行を計画するのに視覚的に計画するのは本当良い方法です」とkleittsthは語ってくれた。「私はだいたい一年半ほど前にシアトルからカリフォルニアへの旅行を冬休みに予定していました、その際にWanderlust Societyを利用してみたところ視覚的に見ることができたので“本当にただ飛行機に乗ればいいんだ...”と感じましたね。」

Facebookに旅行の計画を投稿してみて旅行の前に友人にお勧めを尋ねるのとはどのように違うのかをKleitsch氏に尋ねたところ
「あなたの友人がシベリヤに行ったことがない可能性がありますよね?だからあなたはソーシャルネットワークを超えたものが必要なのです」と語ってくれた。

「Facebookではどこに行ったのかを一目瞭然に知れますし素敵な写真も見ることができますが結局自分自身で足りない部分を補完していく必要があります。またどこで何を食べるか、どこに宿泊するべきか、なども自分で計画していかなくてはなりませんがFacebookやInstagramから詳細な情報を得ることはできません。」

もう一人の元Amazonの社員であったMike Anderson氏も所属しており現在彼はミシガン大学の博士論文提出志願者です。彼は旅行者のペルソナや旅行の距離などに基づいてどこに旅行するかをおすすめしてくれる機械学習モデルを開発するのを手伝っています。

彼は「私たちは機械学習の結果に社会のメンバーが思い描いているような特別な洞察を反映することを期待しており、だから効果的なものを作る前にさらにデータを集める必要があります。」
「現在はメンバーのおすすめを利用し検索結果を出すようにしていますが、少し見ればわかるように機械学習です。」

Wanderlust Society は現在始めたばかりで収入はありません。プランとしては他の旅行サイトと同じで予約でお金を稼いでいくことです。もし広告を通して十分に大きくなればいつかプレミアム機能のために追加でお金を請求することができるかもしれません。

おそらく最も素敵な旅行をしているメンバーはInstagramによく投稿しているぬいぐるみのラマ、Wander Llamaです。「ラマはガイドしてくれる動物のようなものです。」とKleitsch氏は語ってくれません。「もしあなたがラマをみればそれが人々に踏みならされた道とは違うことがわかるでしょう。彼らは助けにもなるだけでなくたくさんの個性を持っています。」

(2018年5月29日『Ex-Amazon employees venture out and start Wanderlust Society, a tool for planning better trips』より全文和訳)

原文: KURT SCHLOSSER

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【執筆者情報】
佐藤諒丞
東北大学法学部在学。家が近いという理由で今の大学を選んでしまったことを後悔し渡米を決意。ホームステイ先の犬がくさいことが悩み。現在はシアトルセントラルカレッジに留学中。

 

 

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