みなさんこんにちは!僕は半年前からシェアハウスに住んでいますが、昨日ベッドを購入しました。1500円ほどの安いエアベッドですが。半年前、ホスト宅から引越しする際にベッドが友人の車に積めなかったで、新しいシェアハウス用にエアベッドを購入しました。当初は、一年も使わないし高価なベッドはいらん!と思っていたのですが、今では故障を重ね、なんとエアベッドは3代目です。もちろん寝心地も毎回最悪。空気を補給する音もうるせえ。でも、どうせすぐ家出るからとまた安いエアベッドを買ってしまったわけであります。
大注目のSleepTech
とりあえずエアベッドで毎日寝ていると体が痛くなるので、安くて質のいいベッドは無いのかと調べていたところ、目についたのがSleepTechという言葉。FinTechは聞いたことがありましたが、SleepTechは初めてでした。ということで早速SleepTechについて調べてみました!
SleepTech注目の理由
SleepTechは最近登場した言葉で、テクノロジーを用いて一人一人の睡眠を改善しようというものらしいです。でも、睡眠を改善しようとするものって昔からありましたよね?睡眠ヨガとか睡眠アプリとか。しかし、SleepTechは世界中の投資家や起業家たちから今まさに注目されているらしいのです。一体なぜ今注目を集めているのでしょうか。
測定/解析技術の向上
SleepTechが今話題となっているのは、睡眠データの測定と解析の技術が進歩したからみたいです。以前までは睡眠データを正確に測定できていなかったため、従来の睡眠アプリなどは精度が低かったようです。しかし、センサリングの進歩により、個人の睡眠データを正確に測定できるデバイスが登場したことで、個人の睡眠データを測定する精度が飛躍的に高まりました。また、最近では個人差を考慮した上で睡眠データの最適な解析ができるアルゴリズムも開発されており、AIを利用した正確なアドバイスもなされているようです。
社会へのインパクト
社会へのインパクトが非常に大きいことも、今SleepTechが注目を集めている理由の一つのようです。2006年に日本大学医学部によってなされた試算では、日本人の睡眠不足による経済損失は約3.5兆円にもなるそうです。これは、睡眠不足や睡眠障害による遅刻・早退・欠勤を給与換算して計算されたもののようですが、生産性革命が謳われている今、睡眠によってこれだけ生産性が低下しているのは致命的ですよね。しかし、逆にいえばそれだけ睡眠が社会に与えるインパクトも大きいということです。今日では、働き方改革を実施し、従業員の健康を睡眠からよくしていこうとしている企業も増えてきているようで、DeNAでは新卒研修で睡眠研修も実施されているようです。
睡眠市場に起きたイノベーション
以上のような理由からSleepTechが注目されているわけなのですが、そんな睡眠市場の常識を覆したと言われているベンチャー企業がありました。その名も「Casper」。
Casperは、マットレスを中心とした寝具の自社開発と販売を行う、2014年にニューヨークで設立されたスタートアップです。同社は創業からわずか2年で約7000万ドル、日本円でおよそ75億円もの資金を調達し、現地アメリカのビジネス雑誌で2017年度の「Most Innovative Company」に選ばれました。同社が起こしたイノベーションとは一体何なのでしょうか!?早速調べてみました!
ターゲットをミレニアル世代に置いた独自のマーケティング
Casperはターゲットを、高品質・低価格を徹底的に追求するミレニアル世代に設定しました。まさに、安いベッドがいいけどエアベッドは嫌だと言ってる僕のような人たちですね!
Casperマットレスの特徴は、複数の素材を組み合わせて作られているということです。密度が低いために通気性の良い素材や、密度が高いために体重負荷を分散してくれる素材など、様々な素材を組み合わせて使うことでそれらのいいとこ取りを実現し、高品質のマットレスを開発しました。
また、当時寝具としては滅多になかったオンライン販売を専門とし、小売店やショールームを介さない販売手法を採用しました。さらに、バネを使わないマットレスを開発したことで折りたたみが可能になり、従来のマットレスの4分の1程度のサイズで配送できるようになったことなどで、販売費、保管費、配送費といったコストの大幅削減に成功し、高品質商品の低価格化を実現しました。
無料配送・100日間返品無料・10年保証
上記のように、Casperはオンライン販売を専門としているのですが、当時では寝具のオンライン販売は非常に珍しいものでした。マットレスは高価で種類の多いものだったので、小売店に足を運んで実際に使い心地を試してから購入するというのが普通だったのです。
しかしCasperは、コストの大幅削減による剰余金を商品の低価格化だけでなく、100日間の無料トライアルや10年間保証、無料配送といった付加サービスに投資することで、消費者が安心してオンラインでの寝具の購入を行える環境を作り出しました。
寝具市場にこのようなイノベーションをもたらしたCasperの商品は、実際に非常に高い顧客満足を生み出しており、無料トライアルの返品率はたった1桁台のようです。
また同社のイノベーションには他業界からの注目も集まっており、今年の9月にはアメリカン航空とパートナー契約を結び、機内寝具の共同開発を始めています。
エアベッド買わんかったらよかった〜
センサリングとデータ解析技術の進歩、それに生産性革命や健康志向といった、生活の質を高めようとする社会の風潮も相まって、テクノロジーで私たちが生きるに欠かせない睡眠を改善しようとするSleepTechに注目が集まっているとのこと。
また、このように注目の集まっている睡眠・寝具市場に、ベンチャー企業Casperが、ミレニアル世代の需要を捉えた製品を開発したことでイノベーションをもたらしました。
ミレニアル世代、すなわち若者の購買行動が変化し、高品質・低価格の商品を求める消費者が増加傾向にあるようなので、企業にとってもこれからはいかにして質の良い商品を低コストで開発・販売していくのかが大事になりそうですね!
昨日買ったエアベッドが壊れたら、次はCasperのマットレスを購入します!
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