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みなさん、アメリカの食べ物といったら何が思いつきますか?
ハンバーガー、ステーキ、フライドチキン、、、色々ありますがやはり、忘れちゃいけないのがピザですよね!!
私もこちらにきてからたくさん食べていますが、とにかく1スライスのボリュームが日本のものとは桁違いで圧倒されます。でも美味しいからぺろっと食べれてしまうのが恐ろしいですよね…
アメリカでは外で食べるのはもちろん、日本同様デリバリーピザもとても人気です!
そこで、今回紹介したいスタートアップなのですが、そんな宅配ピザ業界を驚かせるような画期的なスタートアップなんです!
Zume Pizzaとは
Zuma Pizzaは宅配ピザサービスなのですが、その配達方法が他と一線を画しているんです!
ピザハットやドミノピザなどの大手宅配ピザチェーンでは、注文を受けてから店舗でピザを調理して焼き上げてから、配達員の人が指定された住所まで注文の品を宅配してくれますよね。
Zume Pizzaではピザが注文されてから、人間ではなくロボットが自動でピザを焼き上げるんです!
ではどのような手順でピザが作られて、お宅まで配達されるのか説明いたします。
ピザはどのように作られるの?
果たしてロボットはピザをどこまで自動で作れるのでしょうか?
その手順をのぞいてみると、
①専用モバイルアプリか公式ホームページから注文が入る
②注文された情報が製造ベルトコンベヤーにデータとして送られる
③Doughbot(生地ロボット)が約9秒で生地を生成する
④2種類のソース・ディスペンサーから注文されたものに合ったソースが抽出される
⑤ピザ生地が次の機械へと運ばれ、数秒でソースが生地の上に広げられる
⑥人の手によってトッピングがのせられる
⑦アーム型の機械によってオーブンに入れられ、427度で1分間、一気に焼き上げられる
⑧反対側から焼きあがったピザが出てきて、スライスロボットの元まで運ばれて8等分にカットされる
⑨宅配用のボックスに詰められ、宅配員によって宅配専用トラックに詰め込まれる
⑩宅配専用トラックには56台ものオーブンが搭載されており、12分以上かかる宅配先へのピザは焼く工程以外を済ませてからトラックに詰め込み、宅配先へ到着する直前で、コンピューターから3分半加熱する指示が送られてピザが加熱され、到着する頃には焼きたてで提供ができる
ここまでの工程の中で、人の手が加えられたのは、
トッピングと宅配専用トラックへ商品を詰め込む過程のみです!
Zume Pizzaは現在、トッピングの過程もロボットに任せることができるように、トッピング専用ロボットも開発中だそうです。
気になる味は?
ロボットが作ったピザって美味しいの?
と思う方たくさんいらっしゃいますよね。
こちらをみてください
こちらのサイトはyelp!アメリカ版食べログのようなサイトで、利用したレストランやフードトラックについて5点満点で評価をつけられるんです。
こちらで、Zume Pizzaのレビューをみてみると、3.5点/5.0点となかなかの高評価!
何人かのレビューを読んでみると、
ロボットが作ったとは思えないほど美味しい!
思っていたより早く届いたし、何より出来立てアツアツでとっても満足!
のような声が上がっていました。味についても全て人の手で作られたものと遜色無いようです。
ピザをロボットに作らせるメリット
この画期的なピザ宅配サービスですが、Zume Pizzaのどのような点が他の会社より優れているのか考えてみましょう。
- モバイルオーダーができるため、一気にたくさんの顧客の注文を取ることができる
- モバイル端末からのオーダーによって顧客データをもれずに収集することができ、有効なマーケティング戦略が立てられる
- キッチンをロボットに任せることによって人為的なミスがなくなる
- 人件費が削減されることによってチップをもらう必要がなくなるため、トータルのコストが宅配サービスにしては割安になる
このように、テクノロジーの恩恵をフルに受けたサービスであることがわかっていただけると思います。
さいごに
みなさん、いかがでしたか?
世間ではなんでも機械化してしまったら雇用が減ってしまうからよくない!と考える人も多いと思います。実際に私がそうでした。
しかし、このZume Pizzaのように人間とロボットがうまく住み分けできたら、さらに便利な世の中になることは間違いないでしょう。
何でもかんでも新しいものを拒否するのではなく一度受け入れる努力をしてみると、視野が広がって新たなものの見方ができるようになるかもしれませんね。
【執筆者情報】
渡邊望美
慶應義塾大学文学部を休学し、現在はアメリカのワシントン州シアトルにあるBellevue Collegeに留学中。まだまだ慣れないアメリカの文化に悪戦苦闘しながらも、なんだかんだ生命を保っている。アメリカに来てからバナナのありがたみに気づき、常にカバンに2本は携帯している。
>渡邊望美さん
記事を拝見しました。質問させてください。
トラックで届ける場合、それ相応の注文数が無いとトラック周りのコストをペイできないと思いますが、複数の注文を受注する工夫はあったりしますか?