ご近所さんからレンタカー?シアトルで斬新なモビリティサービスが開始【GeekWire】

ご近所さんからレンタカー?シアトルで斬新なモビリティサービスが開始

サンフランシスコ拠点のGetaround社が、この度シアトルでAirbnbの自動車版ともいえる新しいサービスを開始した。

このカーシェアリングサービスは、鍵の受け渡しといった面倒な手間をかけることなく自身の所有する自動車をご近所さんに貸し出すことを可能にし、渋滞が増え続ける街に新たな移動手段を提供する。

Getaround社は対象のそれぞれの自動車に、Getaround Connectというスマートフォンアプリと同期したハードウェアを装着させ、利用者はアプリで自動車を見つけて予約し、所有者に会うことなく自動車を解錠する。新しいモデルの自動車の場合、運転者はスタートボタンを押すだけで解錠でき、古い自動車の場合、鍵は安全に車のなかに保管されている。

Getaroundの創設者の一人でCEOのSam Zaid氏は、公式に操業を開始する前から、シアトルではサンフランシスコ以上に良いスタートを切り早いペースで業績を伸ばすだろうと話していた。既に60から70台の自動車が利用可能な状態になっているからだ。

「この街は交通状況に大きな問題を抱えています。私たちの活動の実益のひとつは、通常なら駐車してとどまっているはずの自動車を再利用することにより、高速道路の渋滞を解消し、停まっているだけの自動車を道から除けていることです。」とSam Zaid氏は言う。

街の道路に車両を設置するReachNowやCar2Goとは違って、Getaroudは実際の所有者に自動車を委ねている。

運転者となる人は、コンバーチブル、雪対応、ラグジュアリー、バンといったカテゴリから自動車を選ぶことができる。このサービスは、ベーシックタイプのセダンで1時間あたり5ドルから利用でき、ポルシェの場合は1時間当たり20ドル近くの料金となる。長期の利用で価格設定は割安になる。

Getaround社いわく、自動車を貸し出す所有者は、このサービスで月に約500ドル、平均で年に約6,000ドルの利益を生み出すとのことだ。そのうち40%をGetaround社が徴収する。

シアトルでは、Paul Erlandson氏を総支配人として採用し、ダウンタウンにオフィスを構える。既に地域の自動車車体修理工場とのパートナーシップ契約にサインしている。

「Getaroundの素晴らしいところは、渋滞を避けるために公共交通機関を利用しているシアトルの非常に多くの人々が、所有する自動車をビジネスに活用できる点です。」とPaul Erlandson氏は言う。「彼らは儲けを発生させながら、これまで第一に避けようとしてきた渋滞を緩和させる一助となることができます。急成長する人口に追いつくチャンスを街に与える、一巡した流れを生み出すのです。」

Sam Zaid氏によると、アメリカ内の十数か所の街で操業しているGetaroundは、Braemar Energy Venturesや Toyota Motor Corporation、Shanghai Automotive、Menlo Ventures、そしてTriangle Peak Partnersといった会社から昨年だけで45,000,000ドルの資金提供を受け、現在までに85,000,000ドルを集めたとのこと。

シアトルでの開業はGetaroundの全国的な拡大計画の一部であり、既に今年の早い時期にロサンゼルスでも開業している。

「シアトルを含むアメリカじゅうの街にGetaroundを持ち込むこと、そして、シアトル市場において、モビリティサービスの素晴らしい多数の革新者たちの一員となれることに、私たちはとてもわくわくしています。」

2018年5月24日『Rent a car from your neighbor? Getaround launches novel mobility service in Seattle』より全文和訳。

原文: 、 

【執筆者情報】
石田麻実
東京の四年制大学を卒業後、社会人生活を経てシアトルの近くにあるBellevue Collegeに留学中。フルハウスに影響を受けた世代。最近はコーヒーの飲みすぎで、カフェインが効かなくなってしまって困っている。

 

 

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