【最新テクノロジー】寒気がするほどよくわかる「人工知能(AI)」とは②

ドラえもんの世界は、僕たちが生きている間に達成できるかも? AIの開発が世界中でヒートアップ! 日本は大丈夫!? 自動車、ドローン、金融…。いま最も熾烈な世界の競争を知ろう!最新技術解説シリーズ「人工知能(AI)」編②。

ということで、『AI』第二弾です。

前回の第一弾では、人工知能がどういったものなのか、歴史とともに解説しました。まだ見ていない人はぜひご覧ください。

【最新テクノロジー】寒気がするほどわかる人工知能(AI)とは①

2017.08.18

AIは本当にたくさんの分野に応用されており、これからもっと多くの分野に利用されると言われています。今回はその中でも代表的な4つの分野を紹介した後、おまけに新しく注目されたスタートアップも2つほど紹介したいと思います。

  1.  自動車
  2.  金融
  3.  ドローン
  4.  医療

AIの注目分野

1. 自動車

『自動運転技術』聞いたことありますよね?自動ブレーキや車間距離調節など、部分的にはたくさんの機能が実用化されていますが、何もしないで目的地へ到着してくれるような完全自動走行に向け各国で開発が盛りに盛り上がっています。

もちろんカーナビのように道に沿って進むのは当然ですが、事故なく進むためには「周りの状況を感知」し、そこから「得た情報を処理」し、それに応じて「車を動かす」必要があります。例えば「子供が飛び出してきた」ら、「このままじゃぶつかるから止まらなきゃ」と判断して「ブレーキを踏む」ように、周りの状況を人間と同じように判断できなければいけませんよね。はいそうです。AIの出番です。

こうした情報処理技術は、自動車メーカーよりもIT企業のほうが得意なので、世界ではGoogle、日本ではDeNAなどIT企業が参入しています。

ちなみに自動運転についてはこちらの記事によくまとまっています。

【自動車業界】あなたの仕事は乗ることだけ!「スマートカー」

2017.08.23

日本は2025年に完全自動運転車の実用化を目指すと公表しました(2016年 官民ITS構想・ロードマップ)しかしその後、フォード(米)やBMW(独)は2021年に実用化を目指すと発表しました。規制がどうだとか、今のメーカーの関係がとか、いろいろあるかもしれませんが日本頑張ってほしいですね!

2. 金融

様々なデータを人工知能が解析し、最もAIが使われているともいわれています。株式売買ではニュースや市場データを解析し、株価の上昇や下落を予想できます。人間より速いスピードで取引が進むので、判断の遅れがないAIの役割は大きくなっています。ゴールドマンサックス本社では、2000年に600人いたトレーダーが今やわずか2人になり、従業員の3分の1がコンピューターエンジニアだそうです。

保険では死亡率や事故の可能性をより正確に出すことで、最適な保険料を設定できるようになりました。さらに、銀行業務での与信判断(顧客の財務状況などから融資してあげてもいいかを判断するやつ)や、クレジットカード不正利用を検知(従来の人間が決めた判断基準ではなく、ディープラーニングによって怪しいと判断することでより確実に)するなど、広範囲で活用されています。

ちなみに金融業界の最先端トレンドはこちらにまとまっています。

3. ドローン

どうも。みんな大好きドローンです。

さてこのドローンとAIがどう関係するのか。それはずばり、データの取得です。ドローンの強みは、安く、上空からのデータを取得できることです。

建物・交通状況・地形・気象…地上でヒトがとっていたデータはほぼ取得できます。そして覚えていますか。機械学習で大事なのは、データ量の多さだということを。これにより今まで不可能だった学習データを作ることができるようになりました。

機械学習の意味やデータ量がわからなかった人はこちらで復習しましょう。

他にも、ディープラーニングにより怪しい人物を認識して追跡したり、飛行ルートを学習した効率的な運搬など、様々な分野で活用が期待されています。

4. 医療

金融と同じくとにかくデータが多いので、様々な場面で効率化が進んでいます。ディープラーニングによる画像診断で、より高い精度でがんなど病気を見分けることができるようになったり、遺伝子解析(患者の遺伝子情報を入力すると、毎日何千と増える膨大な医学論文から、関係するであろう症例をAIが判断して出してくれる)などが代表例です。

それになんと、医薬品開発も進んでいます。これは、膨大な医学論文を学習したAIに、がんの特効薬になりうる新しい物質を探させるようなことです。夢がありますよね!

注目のスタートアップ

上の4つはほんのわずかな例で、AIはあらゆる場面で活用されています。せっかくなので去年話題になったスタートアップを2つあげておきます。

Persado (2012, アメリカ)調達額:$66M

ゴールドマンサックスを筆頭に$66M調達した、サイトのキャッチコピーを自動で作成してくれるサービスです。

同じ内容でも受け取り方が違くなるキャッチコピー。よく使われる数百万フレーズを蓄積し、それぞれの相手に与える印象のほか、文章の構造を分析していいます。そこからAIが最適なメッセージを作成してくれます。23言語で対応しているようです。

マーケター志望のみなさん、近い将来、コピーライターはいなくなってしまうかもしれませんよ…

ホームページ:https://persado.com/

Cylance(2012, アメリカ)調達額:$177M

人工知能を活用した次世代型のセキュリティを提供しています。従来のシステムでは対応しにくかったハッカーの特殊な攻撃も防御。

特徴は大きく3つ。攻撃を事前に防げること。攻撃を予測できること。ウィルススキャンをしなくてすむこと。

5億ものデータを収集したことで、99.9%の攻撃を防ぐことを可能にしました。ちなみに早くも日本法人ができています。

ホームページ:https://www.cylance.com/ja_jp/home.html

まとめ

このようにAIはいたるところに利用されており、すべてを紹介するのは不可能です。2030年には、機械が人間にとって代わって生産活動を行い、2045年には全人口の1割くらいしか働いていないという極端な例もあります。2045年といえば、僕らはおよそ50歳でしょうか。まさに社会を担う年齢ですね。理系のあなたはもちろん、文系のあなたも「人間はこれからAIとどう関わっていけばいいのか」を真剣に考えてみる機会になればうれしいです。

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