BY ALAN BOYLE on
ロボットvs人間:2030年までに自動ロボットが3億7500万人の雇用を奪う
労働者や事務員にとっては悪いニュース、技術者や医療従事者にとっては嬉しいニュースが最近のロボットに関する調査で報告された。インドの将来が輝く一方で、日本には暗雲がたちこめる。
上記の例は2030年までに自動化が労働者に及ぼす影響の一部にすぎない。調査はマッキンゼーグローバル研究所がデータ分析を用いて行なった。最終的な結論は?ロボットやAIの進化によって、世界各地で何億人もの雇用者の仕事が取って代わられるのである。
「取って代わられる」という言葉がカギだ。すなわち多くの労働者が新しい環境に身を置くこととなる。しかし、この状況が良くないことをマッキンゼーの分析は示している。2030年までに3億7500万人もの人々(3850万人のアメリカ人を含む)が失業しないために、仕事を変えるか新しいスキルを身につける必要を迫られる可能性があるのだ。
「私たちの発見で特に重要なのは、2030年になっても仕事は十分にあるが、移行が困難だということです。昔からある農業や製造業の仕事の枠は埋まる、もしくは超えることになるでしょう。」とアナリストは記している。
自動化の影響に差が生まれる要因には、歴史的な賃金水準や人口統計、経済や社会の動向予想が挙げられる。芸術家やエンターテイナーといった労働者の需要が中国では85%上がり、日本では4%下がるというマッキンゼーの研究所の予想はこれらが元となっている。
技術者の需要に関しては、日本では15%、アメリカでは34%の上昇が予想される一方で、インドでは129%が見込まれている。ヘルスケア部門に関してはインドでは242%、アメリカでは30%伸びるが、日本では1%下がる予想だ。
一番大打撃を受けると分析されたのが、皿洗いや調理、警備員などの肉体労働である。これは全く意外なことではない。インドやメキシコでは労働者はわずかに増えるが、多くの国々では著しく減少する予想だ。例えばアメリカでは、全仕事の31%が無くなるとまで言われている。
これらの見通しはIT業界で働く人々を含む事務職の人々にとっては、少し不都合だ。予想ではアメリカの解雇率は20%に到達する。
マッキンゼーの研究では自動化で人々の雇用機会を増やす方法についても説明している。例えば、新しい分野を開拓することで生産力や新たな投資を後押しするのである。
この変化に対応するために、多くの国が「持続的な投資、新訓練用モデル、転職支援プログラム、生活保護、民間企業と公営機関の協力などをマーシャルプラン並みの規模」で始めるべきかもしれないとアナリストたちは話す。
人々の収入を支える手段には、最低賃金に関する包括的な政策や、生産力成長につながる賃金値上げ、万人への最低限所得保障が挙げられよう。
残念なことに、ここ数十年間で「労働力を支えるような投資や政策が失われつつある」とマッキンゼーは述べた。
オバマ政権終了間際の数週間で、米国政府は人工知能の進歩が経済に与える影響を報告した。人工知能は雇用のソーシャルネットと同じく、教育や職業訓練にとって資源だと言われている。
しかし、トランプ政権ではこの問題にあまり注意が向いていない。対照的に財務長官のスティーブン・ムニューチン氏は3月のインタビューでこう答えた。政策担当者は「50年から100年の間」、人工知能による雇用への影響について注視する必要はないでしょう、と。
(2017年11月29日 Geekwire『Robots vs. jobs: Report says automation will displace up to 375M workers by 2030』
bottom line
結論
bottom(一番下の) line(文章)=結論ということですね。
長話をする相手に言ってみましょう。「それで、ボトムラインは何なの?」うーん、、、友達にはなりたくないタイプ!
さて今回は機械が人間の仕事を奪う!という内容でした。3億7500万人って……日本の人口の3倍ですよ!あな、おそろしや。
世界的にまずい状況ですが、冒頭で日本は名指しされています……ものづくりの国、ニッポン。機械にはなし得ない職人の技を守っていきたいものです。
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