みなさん、こんにちは!
最近のシアトルは毎日スッキリ晴れていて、絶好のお散歩日和!…のはずが、毎日大量の課題に追われていて陽の光を十分浴びていません(泣)
さて、こちらのサイトを見てくださっている方々の中には、アメリカへ留学してみたい!と考えている方がたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
そんなみなさんにぜひとも知ってもらいたいスタートアップについて今回ご紹介させていただきたいと思います!
アメリカの大学の学費は?
留学する方法は様々ですが、多くの皆さんがまず最初に思いつくのはアメリカにある大学への留学だと思います。
ところで、アメリカの大学の学費っていくらかご存知ですか?
下にあるグラフをご覧ください。
このグラフはBusiness Insider Japanというサイトが公開しているOECD加盟国の一年間あたりの各国の公立大学の学費をグラフ化したものです。
日本が第5位にランクインしていることも驚きですが、アメリカはなんとぶっちぎりの第1位なんです!
日本が$5,229で約59万円(記事投稿時のレート、$1=112円で換算)なのに対し、アメリカは$8,202で約92万円!
さらに調べてみると、私立大学の学費となると、アメリカと日本の差はさらに開き、なんと日本の私立大学の約2.5倍!!とにかく高いんです。
果たしてアメリカの学生たちはこれだけの学費を出すことができる裕福な家庭ばかりなのでしょうか?
アメリカの学生の奨学金事情
もちろんそんなわけはなく、現在アメリカでは多くの学生がなんらかの奨学金制度を利用して、大学に通っています。
実際に現地でどれだけの学生が奨学金を受給しているのかを調査したThe National Center for Education Statisticsの調査によると、
4年制公立大学……73.9%
私立4年制大学……86.1%
ということがわかりました。
また、この数字の中には返済の必要な奨学金を受給している学生も含まれています。
なんとこれらの学生は平均して約$29,000、日本円にして約326万円の負債を卒業時に抱えてしまうと言われています。
せっかく頑張って大学を卒業して、いざ働こう!と思った時にこれだけの負債を今後返済していかなくてはならないと考えると気が滅入ってしまいますよね………
そんな学生たちの助け舟となってくれるのが、今回ご紹介するスタートアップ、SoFiなんです!
SoFiとは
SoFiはなるべく低額利子で未来ある学生たちに奨学金を貸し出そうという考えのもと立ち上げられたスタートアップです。
Peer to Peerという言葉を聞いたことがありますか?
この言葉を日本語で直訳すると、仲間から仲間へという意味になります。
仲間って誰?と思った方のために説明しましょう。
SoFiのいう仲間から仲間とは、日本人のみなさんに馴染み深い言葉に置き換えると、先輩から後輩へという意味になるんです!
実はこの奨学金の出資者は自分の通っている大学の卒業生、つまり先輩たちなんです。
厳密にいうとそれにプラスして機関投資家の方達もSoFiに多額の投資をしています。
❶最大$100,000(約1100万円)まで、6.325%〜の低利子率から借りられる
❷簡単にオンラインで応募することができ、いつでもカスタマーサポートに連絡可能
❸もし職を失っても、一時的に返済義務を休止し、次の仕事探しをサポートする
SoFiの奨学金制度を利用すると上記のような手厚いサービスが受けられるんです。
最悪の場合のことまで、考えてくれるなんて…本当に借りる側に立って考えてくれていることがよく分かりますよね!
こんな学生目線で立ち上げられたスタートアップ、その生い立ちを少し見てみましょう。
スタンフォード大学の学生が起業
実はこちらのスタートアップを立ち上げたのは、あの超名門スタンフォード大学の学生たちだったんです!
当時、スタンフォード大学大学院の学生だった、Mike Cagney氏ら4人が40名のスタンフォード大学の卒業生達から$2,000,000を調達し、$20,000を100名の同大学の学生たちに貸し出したことからビジネスがスタートしました。
さすが名門大学の卒業生、これだけの額を後輩の為に出資できることに驚きです!
当時はスタンフォード大学だけだったのですが、今ではハーバード大学、ペンシルベニア大学、マサチューセッツ工科大学など名だたる名門校の卒業生から支援されています。
さらに今ではあのソフトバンクも彼らの新しいビジネスモデルに目をつけ、出資を行なっています!
現在もSoFiは着々と規模を拡大しており、現在ではその顧客数も25万人を突破したそうです。
SoFiが成功した理由
彼らがここまで成功した理由はズバリこのスタートアップの軸となる考え方、Peer to Peerです!
名門大学の学生を主に対象としている奨学金である為、
現在学生である彼らが卒業してから、一流企業などの高額所得層になる見込みが他の学生に比べて高い為、返済が滞ってしまったりする心配が比較的低いことが挙げられます。
また自分の通っていた大学の卒業生から支援を受けるというこのスタートアップの性質から、借り手側の学生はお金を卒業生から個人的に借り手いるような感覚になることも大切です。
そうすることによって個人的で、かつ密な関係で行われているサービスのように感じることができ、延納や、未納を最低限に防ぐことができるのです。
こうしてみると本当によくできたシステムですよね!
最後に
このように、大学に行って学びたいけれども金銭的な事情でそれが厳しい人たちに向けてのスタートアップがもっと日本に生まれたら、日本全体の教育水準ももっと上がるのではないかなと思います。
このような学生目線に立ったスタートアップの誕生に期待しています!!
【執筆者情報】
渡邊望美
慶應義塾大学文学部を休学し、現在はアメリカのワシントン州シアトルにあるBellevue Collegeに留学中。まだまだ慣れないアメリカの文化に悪戦苦闘しながらも、なんだかんだ生命を保っている。アメリカに来てからバナナのありがたみに気づき、常にカバンに2本は携帯している。
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