今回紹介するのはあの有名なベンチャーキャピタル、Y Combinator発のスタートアップNurxです!
名前からは何をしているかまったく想像できませんね。でももしかしたらみなさんもこれからお世話になるかもしれません。
Nurxでは、アプリを使うだけで避妊用のピルをものの数時間であなたのお家まで届けてくれるのです!そういう場合に病院にすぐ行くのは気が進まない、なんて人にはかなり助かるのではないでしょうか?ちなみにY Combinatorはカリフォルニア州、マウンテンビューにあり、スタートアップに対して少額の投資をおこない他のベンチャーキャピタルから投資を受けられる状態まで育てることが特徴的なベンチャーキャピタルです!
ピル宅配までのプロセスとは
いったいどうやってアプリだけで家までピルが届くの???と気になっている人も多いと思いますのでまずそこを解説していきます。
1.アプリをダウンロード
2.複数の質問に答える
3.医師がその解答から適切なピルを提案
4.自宅に届く(送料無料!!!)
たったこれだけで自宅に居ながらピルを手に入れることができます。また他にNurxは保険の有無に関わらずピルを提供できるという特徴やピル以外のにNuva Ringやパッチといった他の避妊手段も提供しているということから利用者の視点を意識していることがうかがえます。
Nurxが作られたきっかけ?
Nurxは年間300万件の望まれない妊娠が発生する米国で女性たちのニーズに対応して行きたいと考えています。
共同創業者のHans Gangesker氏によるとヘルスケアの分野においては人々がどんな研究よりも求めているものがあり避妊薬は確実にその中の一つだといいます。周囲のどの人に聞いても友達の友達が緊急でピルが必要になったという話を聴かせてくれたそうです。
私の友達にも実際に緊急でピルが必要になったという人がいますが産婦人科を探し、アポイントをとり、病院に向かう、という薬を手に入れるまでの時間は本当に不安だったそうです。
Nurxの設立は2014年で本社はアメリカ、カリフォルニアにあります。2016年には6億円の資金調達をしており創業からさらに事業を拡大していこうという強い意志を感じます!
多くの人々がフレキシブルなヘルスケアの手段を求めている中でNurxは彼らに対して選択肢を増やし続けていると言えそうですね!
Nurxが直面している課題?
課題としては二つあります。一つが避妊薬のリスクを提唱する人々の存在であり、もう一つがトランプ大統領によってオバマケアで保険適用とされていたピルが適用外となる可能性です。
一つ目の課題に対してNurxは『一般的な医薬品を含めてリスクがない薬はなく避妊薬もその例外ではない、しかしピルによる副作用が起こる可能性は低く避妊薬が危険であるという主張を納得はできない。もし副作用があるとしてもピルのそれより妊娠によるリスクの方が高いだろう』と反論しています。
私自身は男であるためピルの副作用に関しても妊娠に関しても実際に自分の身をもって経験することはできないためあまり偉そうなことを言うことはできませんが人工妊娠中絶や実際に子供を産むとなった場合の女性に体にかかる負担はすさまじいということは母親や友達の話などを聞いてわかっているつもりです。なので個人的にはNurxの主張に賛成です。
二つ目の課題に関してはNurxのこれからの動きに注目です。アメリカという国としては避妊薬を支持しない流れがある中でもしピルに保険がきかなくなり服用を続けられない、Nurxの利用もできなくなる、という女性が増えてきた場合にサービスをどう工夫して対応していくのかが注目ですね。
ちなみにですが日本では避妊目的のピルの服用の場合は保険は適用されません!保険以前の問題として日本ではそもそも避妊用のピルが一般的ではないという問題があるのかもしれません。
【執筆者情報】
佐藤諒丞
東北大学法学部在学。家が近いという理由で今の大学を選んでしまったことを後悔し渡米を決意。ホームステイ先の犬がくさいことが悩み。現在はシアトルセントラルカレッジに留学中。
コメントを残す