皆さんは、人間を長期冷凍保存して未来で蘇らせるなんて話しを聞いたことがありませんか?
実際に、中華人民共和国の建国者である毛沢東や、北朝鮮最高指導者であった金日成や金正日などと言った
著名人が冷凍保存されていると言われています。
では、何故年間で莫大な維持費がかかるにも関わらず人体を冷凍保存するのか?
それは、将来の医療技術やテクノロジーに期待して蘇るためです。
しかし、そんな夢のような話しが、今実際にテクノロジーの力で現実になろうとしています。
今回は、それに関連して、人体ではないですが脳を長期冷凍保存し、更にその脳内の記憶を将来的にはクラウドアップロードすることの出来るサービスを提供する予定の、Nectomeについて解説していきます。
1.Silicon Vally発のスタートアップ、Nectomeとは
Nectomeは、米・サンフランシスコのシリコンバレーにオフィスを構え、
脳の冷凍保存を行い、将来的にその脳をデジタル化し、記憶や意識をクラウドにアップロードするサービスの提供を予定しています。
現在、テクノロジーの発展が著しいこの世の中で、
我々がSF映画などで夢見た現実が、今実際に起きようとしているんです!
本当に実現可能なのか正直怪しい一面もあるNectomeですが、
実は共同創業者であるMichaelとRobert(Last nameはHPに載っていませんでした)は、MITで機械学習や人工知能について学んだエリート。
かつ、既に米国立衛生研究所から約1億円、AirbnbやDropboxにも投資実績のあるY combinator社から1,200万円の投資を受けるなど、非常に将来的に期待されているサービスです。
現在は、約25人もの予約リストが入っており
Y combinator社創業者のサム・アルトマンもそのリストに名を連ねているそうです。
第三者からすると面白い! と思えるサービスですが、
実際にやろうとする人がいる事に驚きを隠せません。。
2.サービスの値段と保存方法
サービスの値段
さて、気になる脳の冷凍保存のお値段ですが、
約1万ドル(約100万円)となっています。
思ったより安くないですか?
金日成や金正日の人体を冷凍保存するのにかかる維持費がが、年間約1億円以上と言われているので、
それに比べるとかなりの破格と言えるでしょう。
また、将来的に自分の脳の意識や記憶がコンピューター上にアップロードされ、
肉体はなくとも永遠の命を手に入れられると考えるとかなりコストエフェクティブの良いサービスと言えます。
ただ、保存方法と関連して、
顧客には1つだけこのサービスを享受する代わりに受け入れなければならない条件があります。
それは、生物学的に死ぬことです。
脳を冷凍保存するのであれば、必然ですね。。
脳の保存方法
Nectomeは脳の防腐処理を施した上での保存を提案しています。
同社が用いるのは、グルタルアルデヒドという薬品と不凍液を血管を通して
新鮮な脳に流し込み、脳の微細のな構造を安定化させます。
次に、アルデヒド安定化冷凍保存(ASC)という技術を用いることで、数百年~数千年は脳の保存が可能になります。
そして、将来的に脳を解凍しスキャンさせ、コンピューターシミュレーションとして再生させます。
3.ターゲット層予測
では、このサービスあ一体全体どういったターゲット層向けなのか?
推測ではありますが、主なターゲット層としては人体に何かしら思い病気を持っており、
寿命も短い人が主ターゲットなのではと思いました。
このサービスを利用すれば人体が悪くても、脳に欠陥がなければ理論的には問題ないので、
そういった方々には未来でまた生き返れると言う謳い文句がうけるのではないでしょうか。
(少し不謹慎ですね、すみません。。)
しかし、そういった方々だけでなく、この脳の冷凍サービスの効果が今後認められれば、
お金に余裕のある健常者にも普及していくのではないでしょうか?
4. Nectomeのこれから
Future of Nectome
①Nectomeは、2020年代に人間の脳を保存する用のプロトコルを開発。
②2021年直前には、マウスからの高レベルの記憶を抽出。
③そして、2024年以降には完全に保存した脳を使用してシュミレートされる。
⬆こちらが⬇の図のメインポイントを抽出したものになります。
引用元: https://nectome.com/
よって、あと5~6年後には実際に脳の記憶を抽出し、デジタル上にその記憶や意識が存在することになります。
怖いですね、あと数年経てばテクノロジーはそこまで進化してしまいます。
そして、10年後にはきっと脳の保存、そして記憶&意識のアップロードによる第二の人生 という概念が一般化されているかもしれません。
【執筆者情報】
秋山智惟
明治大学国際日本学部を休学し、現在はシアトルのBellevue Collegeへ留学中。ベトナムや日本にて幾つかインターンシップを経験。文部科学省が企業と連携して行っている奨学金プロジェクト、トビタテ留学JAPAN第6期生。小学生時代、お腹の病気が原因で365日中300日は下痢の生活を送っていたため、お世話になったトイレをこよなく愛しリスペクトしている。
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