マイクロソフトがビデオ会議向けの新しい機能を開発。個々のビデオ背景を取り除き、一つの仮想背景に参加者を配置することで、非言語コミュニケーションを読み取ることができ、よりリアルな会議のようにお互いと関われるようになる。
自社調査によって、より集中した環境で、内容への集中力が向上し、参加者間でのつながりの強化が可能になることが明らかになったと、マイクロソフト調査科学者ジャロン・ラニアーは述べた。作家、VRのパイオニア、そして音楽家でもある彼は、今週ジャーナリストたちを集めて会議をホストし、この新機能のデモンストレーションを行った。
“Together”というこの機能は、8月にはマイクロソフト社内のチーム向けに使用可能になるという。最初は、バーチャルのホールのような背景から始めて、最終的にはコーヒーショップや教室など様々な背景を提供できるように拡大予定だそうだ。
マイクロソフトは、参加者を写す鏡として空間的に正確になるように、この機能をデザインした。例えば、共有された空間の中で、参加者はほかの参加者に向かってジェスチャーすることだって可能だ。誰かが話し始めた時、注意を向けて聞いている人はちゃんとバーチャル内でも少しだけ体を話している人に傾けているように見えるようになっている、そうラニアーは言う。
チームの共同作業と会議のソフトウェアのために当社が発表した他のアップデートは下記の通り。
・人工知能が、参加者と画面上共有コンテンツの最適な見せ方を決めてくれる、“ダイナミック・ビュー”
・写真に使用されるものと同じようにビデオの仕様を調整するフィルター
・マイクロソフトチーム用に設計された専用のデバイスとディスプレイ
・マネージャーや教師が、従業員や生徒たちの気分を素早くチェック出来るような新しい投票機能
・会議の参加者全員が見れるような、絵文字でのリアクションを可能に
・共有画面に触れたり、スマホのアプリを使わないでも直接会議を行える機能
マイクロソフトはリモートコミュニケーションの発達で急激に市場に参入してきたZoom、Google、Slackなどとの競争に力を入れているようだ。COVID-19の流行を食い止めるためのステイホーム指令がこの競争に火をつけたといえるかもしれない。
(2020年6月6日『Will your meeting suck less in a virtual auditorium? Microsoft unveils ‘Together’ mode for Teams 』より和訳)
【執筆者情報】
神谷 友里杏
慶應義塾大学法学部政治学科3年生。好きな食べ物はお寿司。趣味はダンス。
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