LinkedInを知らない?使ってない?
ものすごく損しているかも…?
LinkedIn(リンクトイン)に関する衝撃の一言が調査のきっかけ
ある日、米国マイクロソフト本社で働く方に言われたこの一言に衝撃を受け、LinkedInとは?LinkedInについてもっと知りたい!と思い、インターネットで調べてみました。
しかし!検索結果上位には
「LinkedInの機能!」
「LinkedInのビジネスモデル!」
「LinkedInが日本で使われない理由!」などが大半。
ぼくが知りたかった「日本人がLinkedInを使うべきなのか!それはなぜか!」に答えてくれる記事がない!「LinkedIn」で検索する大多数の人が最も欲しいであろう情報がない!
記事が存在していないのであれば、自分で調べて作ってしまえ!そういう思いで海外で働く方々を対象にLinkedIn調査を実施。
マイクロソフトやアマゾンなどの米国大手IT企業社員、日系大手企業駐在員、政府系団体職員、NPO団員、起業家、就活生、留学生など幅広い方々13人にアンケートの回答をしていただきました。
すると驚きの結果が…一言で表すならば、「日本大丈夫か?」です。また、海外で働く方々の活用事例を知り、ぼく自身LinledInの恩恵の大きさに驚愕しました。就職後は就活や転職の手段として以外としても、うまく使っていこうと強く感じました。
全ての日本人に読んで欲しいですが、特に海外で働くことに興味がある方、就活生、転職希望者は絶対読むべきです。記事の最後には、回答者の皆さんから素敵すぎるプレゼントがあります。ぜひ最後までお読みください!
目次
LinkedIn(リンクトイン)とは?
LinkedIn(リンクトイン)とは簡単に言ってしまえば、ビジネス用のSNS。求職者の転職、企業の採用やビジネス上でのネットワーキングの作りのために使われているサービスです。
Twitterの利用者よりも多いということで、世界的にはかなり有名なSNSの部類に入ると思います。
グローバルでは約5億4,000万人以上※1のユーザーを抱えており、Twitterのグローバルユーザー数が3億2,600万人※2なのと比較しても世界的な影響力は大きい。 (引用: 日本国内でLinkedin広告を配信する前に気をつけたい3つのこと)
LinkedInはもはや常識?
海外に興味がある、キャリアに対する意識が高い日本人
BigPicのツイッターでLinkedinについて調査してみました。海外ビジネスパーソンのインタビュー記事を発信するBigPicのツイッターフォロワーには「海外に興味がある、キャリアに対する意識が高い方」が多いと仮定し調査を行いました。
50%以上もの方々がLinkedInを知らない、約20%の方々が聞いたことだけならあるという結果に。「海外に興味がある、キャリアに対する意識が高い」方々のうち、約4分の3はLinkedInに馴染みがないことがわかりました。
果たしてこの結果は海外で働く方々にはどう映るのでしょうか?
海外で働いている、海外を視野に入れて就活している方々
今回ご協力いただいた13人の方々は、全員LinkedInを知っていました。
そして、全員LinkedInアカウントを持っています。所持率100%です。海外で働くにあたって、LinkedInアカウントを作ることは当然のようです。
回答者の方々の約90%がアクティブユーザーで、約80%の方々が毎日LinkedInを使用しています。僕たちがSNSで時間を潰している間に、この方々は最新のビジネスの情報を仕入れ、ネットワーキング行い、理想のキャリアを築いているようですね。すでにある差がさらに広がってしまうのではないのでしょうか。
そして、日本人のLinkedInに対する認知度に関して、率直な意見を聞いてみました。すると、辛辣な意見が…
BigPicのツイッター調査の結果について
みなさんのリアクションを簡単に表すとすれば「驚きと落胆」でした。海外の就職活動、ビジネスで当たり前に使われているはずのLinkedInが、日本では知られてさえもいない。この事実にショックを隠せない方が多数いました。
海外で働くことに興味があるのにもかかわらずアカウントさえ持っていない、LinkedInの存在さえ知らない方が大多数って…相当な危機感を感じました。
しかし、LinkedInがどれほど使えるのか、LinkedInを使うことによりどれほどの恩恵を得ることができるのかを知らない身としては、使う気は起きないですよね。そこで、回答者の方々に活用事例を聞いてみました。
これらを知っているか、知っていないかでLinkedInの見方が180度変わります。衝撃的でした…
活用事例が半端ない…?
就職活動、転職活動で大活躍?
興味がある業界や会社の人と一対一で話す機会を作れたり…OBOG訪問のような使い方もできそう…
世界中のインターンシップに申し込んだり…
リファラルで選考を有利に進め…
アメリカの大手IT企業や超有名企業の選考に進み…
アマゾンの未公開求人情報を知り、転職成功したり…
就職活動、転職活動においては、コネクションを広げた結果生まれる「OBOG訪問」「リファラル(社員紹介)」「未公開を含む最新の求人情報の入手」といった点が、LinkedInの強みのようですね。
勝手にオファーが来る?
実際に仕事のスカウトメールやオファーが来るようです。
僕たちからすれば、ゴールドマンサックスのような大企業からオファーが来るなんて…と思うかもしれませんが、LinkedInを効果的に使っている方からすれば、日常茶飯事なのかもしれませんね。
ビジネスでも必須?
ビジネスの関係を保ち
新たなネットワーク構築や
目まぐるしく変化する世界の最新ビジネス情報を入手することもできます。
世界を舞台にして働くには必要不可欠な「業界や業種、職種の最新ビジネス情報」と「ネットワーク」を得ることができるようです。
コネクションは多いほうがいい?
コネクション数は多い方が良いということですね。しかし、それだけでは足りないという意見も。
LinkedInプロフィールにはSkills & EndorsementsやRecommedationsという、他者からの評価を表示する項目があります。企業がLinkedInを利用し求人するときやビジネスパートナーを見つけるときにはこれらの項目もしっかりと見るようです。
ビジネスの場での連絡先交換は?
日本だと名刺が一般的ですが、回答者の方にはLInkedIn上で名前検索を行い、連絡先交換をする方が多く、QRコードを使う方もいました。
名刺を使用する方もいました。特に日本の方との連絡先交換では名刺が一般的なようです。
どんな人がLinkedinを使うべき?
海外で働きたい、国際的にビジネスをしたい人、自分のキャリアをより良くしたい人などの回答が半数でした。
しかし、残りの約半数の回答は、「全ての人が使うべき」という衝撃の回答でした。
LinkedInのアカウントを持っていない=ビジネスの世界で存在していない?
アメリカの大学の就活センターでの相談やセミナーでは、LinedInのアカウントを持っていることが前提ということが多いそうです。ビジネスの世界でLinkedInのアカウントを持っていない=ビジネスの世界で存在していないとみなされることもあるようです。住民票や戸籍が存在していないようなものと例える方もいました。
日本人の就職・ビジネス事情に危機感?
ビジネスの話になりますが、有料にすると、AIが効率良く求めている人材を見つけ、その人材と繋がる確率を上げるために橋渡しとなってくれる人を表示してくれるSales Navigatorという機能を使用できます。 全世界のマイクロソフト40000人のクラウドビジネスチームでは最良のビジネスパートナーを見つけ、繋がるために、この機能を使うことが推進されています。日本でも同様に、1人の人脈には限りがあることを理解してこのようなテクノロジーを使うべきだと思います。
いまの日本の就職活動やビジネス事情は世界のそれとはかなり乖離していて、改善するべき点であるという意見が多くありました。
良くも悪くも日本国内で全てが解決してしまう(ように見えるだけかもしれない…)ため、世界基準からは離れてしまっているのかもしれません。
経歴があるから活用できるのでは?
読者のみなさんの中には、「でもこの人たちは経歴とかがすごいから、LinkedInを有効活用できているんじゃないの?何も経歴などない自分が活用できるとは思えないな。」と思った方もいるでしょう。
僕も同じように考え、実際に利用してみました。その結果は…
「仕事のスカウトメールが来る」「昔知り合った人ともずっとビジネスの関係を保つことができる」「日本語のみならず英語でもビジネスの最新情報、動向をチェックできる」「気になる企業に所属している社員さんに質問ができる」
この4つが大きな恩恵だと感じました。まだ使い始めたばかりでこれほどのものを得ることができているので、学生であっても利用しない手はないと感じました。
また、BigPicメンバーの大下さんはこのような事を言っていました。
社員さんからしてみれば、LinkedInを通してメッセージを送って来る学生に対して、「この学生はLinkedInを使ってるのか。視野が広いな。デキる学生かもしれないな。」と思う可能性もありますよね。そこから面談だったり、面接につながることも想像できます。
LinkedInも重要だけど…?
LinkedInを使用することで、ビジネスチャンスを広げたり、より良いキャリアを歩むことができたり、様々な恩恵があることがわかりましたね。
しかし、世界銀行所属時代にアフリカの国々を疫病から救った方から、釘を刺すような意見をいただきました。
確かに、LinkedInのプロフィールの見栄えだけに注力しすぎて、中身がそれに追いついてない状態であると、採用側も困りますし、何より将来の自分が小さくなってしまうような気がします。
まとめ
LinkedInを使うことによる恩恵は以下のようなものですね。
アメリカ・ワシントン州に位置するマイクロソフト本社のビジターセンターでは、LinkedIn用のプロフィール画像を撮影できます。留学中の方はここで撮影するのも良いかもしれません。
執筆者考察
本気で世界を視野に入れている方々とのギャップが痛いほどわかった調査でした。この調査を経て、僕なりに感じたことが以下の3つです。
1. 日本人はビジネスチャンスを逃しすぎている。
例えば、日系企業に所属していて、海外出張の機会があったとしましょう。海外の企業の方々と連絡先を交換するときに、他の人がLInkedInを使い連絡先を交換しているのにも関わらず、自分だけ名刺を渡したとしてら相手にしてもらえないかもせれません。
万が一、名刺を受け取り興味を持ってくれた相手が、しばらく後にLinkedInで自分の名前を検索してくれたとしましょう。しかし、アカウントが存在していないので、検索結果にはもちろん出てきません。この時点でビジネスネットワーク構築失敗です。
海外出張の目的として取引先との信頼を高めたりマーケットの新規開拓などがあるにも関わらず、LinkedInを使っていないということは、相当な機会損失になっているかもしれません。知らぬ間にビジネスチャンスを逃しすぎているのではないか?と疑問を持ちました。
2. Facebookをビジネスで使うことへの疑問
日本では、ビジネスの場面でFacebook交換をすることがあります。就職活動では、人事の人と学生がFacebookを交換することが多々あり、僕も経験しました。
これに関して率直な意見としては、「プライベートの投稿をビジネス関係の人に公開することに対して抵抗感がある」です。ビジネスの場面ではLinkedInを使い連絡先を交換することが根づけば、このような心配もなくなりそうです。
また、上記の海外出張の例でいうと、もし取引先やネットワーキングのイベントなどで会った人に「Facebook交換しよう!」と言ったとしましょう。もうその時点でアウトかもしれません…相手に「なぜLinkedInじゃないの?」「なぜ家族の写真を見ず知らずのあなたに見せなきゃいけないの?」と思わせてしまうかもしれません。ビジネスネットワーキング構築失敗どころか、悪い印象を与えかねないのでは?と思いました。
これについては、仕事とプライベートの境界が希薄な東洋的な考え方と、仕事とプライベートを切り離して考える西洋的な考え方の違いかもしれません。しかし、もし西洋の方とビジネスの場で交流することがある場合は、そちらに合わせた方が良い場面も多そうです。
3.今の日本でLinkedInは根づきにくいが、それは少しづつ変化する
まだまだ終身雇用型が多い日本では転職などが視野に入りにくいため、新卒就職後にビジネスのコネクションを広げたり、その後のキャリアについて深く考えるモチベーションが低いことが、今はLinkedInの認知度があまり高くない原因かもしれないです。また、転職するとしても、エージェントに頼る仕組みができているので、LinkedInのようなダイレクトリクルーティングはまだ新しい採用方法なのかもしれません。
世代間の考え方の変化により、転職がより一般的になり、個人で仕事を探していき、企業が直接人材にコンタクトを取るという考え方が普及すれば、LinkedInが日本で流行ることもそこまで遠くない未来かもしれません。
このLinkedInについての記事が、読者の皆さんがより良いキャリアを歩む手助けになりましたら幸いです。
より多くの方々にこの記事を届けたいので、共感、驚き、新しい学びなどがございましたらシェアしていただけますと大変ありがたいです!
今回の調査にご協力していただいた回答者の皆さま、大変ありがとうございました!
こちらのリンクから、僕のLinkedInプロフィールに飛ぶことができます。記事についての感想やフィードバックであったり、その他連絡等をいただけますと大変嬉しいです。気軽に申請してください!
※1 この調査は完全に僕個人の興味に基づいたものです。LinkedIn Japanとは全く関係はありません。内容としてはLinkedInを持ち上げているように見えるかもしれませんが、全く意図的なものではありません。LinkedInを日常的に使用している方々が感じていることを、その通りに記載しました。
※2 今回の調査は、LinkedInが最も利用されている国であるアメリカで働く方々を中心に行い、母集団もかなり小さいものでした。調査方法によっては結果が変化することも考えられます。
回答者の方々から素敵すぎるプレゼント?
「LinkedInの良さはわかったけど、どのような感じでプロフィールを構成すれば良いかわからない。」と思った読者の皆さん。
回答者の方々のご好意で、読者の皆さまのためにそれぞれのLinkedInプロフィールを公開してくださいました。こんなに豪華で貴重なLinkedIn教科書は他にはありませんよ..!ぜひ参考にしましょう!
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【執筆者情報】
佐藤伸介
千葉県に生を授かり、幼少期から高校まで宮城県で過ごしたのちに青森県の大学へ行く。北上し続けていたらいつの間にかシアトルにたどり着き、いまに至る。次の目的地はどこになるのでしょう。東北地方の観光を盛り上げたい。